doraの空想茶室 物草庵

日常のなかに、ホッとするひとときを。

波を読む


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こんばんは。本日無事に帰ってきました、doraです。

いやあ、疲れた。普段とは違う移動で疲れましたが、無事に着いてよかった…とホッと胸をなでおろします。

今回は、そんな移動の最中のお話。フェリーで波に揺られ、ホテルについても揺れがまだ続いてて、全然寝付けずNHKを見ていたときのこと。深夜3時から始まったドキュメンタリー。あるSUP(サーフィンのボードの上に立ってパドルで漕ぐやつ)の選手親子の挑戦について追った番組でした。

爽やかで優しそうなお父様と、血のつながりはないけど父として、選手として彼を尊敬する息子くん二人が主人公。ハワイの島と島の50キロレースを、息子くんは11歳という若さで挑戦します。

レースでは、強い風、読みにくい変則的な波、危険な海の生物など、むき出しの自然の洗礼が待ち受けます。下手したら命はなく、毎回リタイヤする選手があとを立たないほど。並ならぬ体力と精神力、そしてナビゲーションの力が要求される、過酷なレースです。

お父様が、息子くんにこのレースでいちばん伝えたかったこと。それは、レースでいい結果を残すことではありませんでした。

「ナビゲーションができなければいけない。人生についても言えること。ナビゲーションできなければ、自分の現在地もわからず、自分が何者すらわからなくなる。ただ漂流されていくんです」

SUPというマイナースポーツで選手になる自分の人生に、SUP競技を重ねた言葉。目印のない海でひとり、波や風の動きを読み、自分の感覚を頼りに進んでゆくことは、想像できないほど孤独な戦いなのだろうな。

(※番組最後では、息子くんは無事自分でルートをナビゲーションし、レースを走りきっていました◎)


ナビゲーション。それは道なき道を歩く道標。その番組を見ながら、わたしは自分の感覚、体を使ってこれからも自分の人生をナビゲートしていくんだと思いました。

そう思えば、これから生きるのが面白いなと思うのです。どこへナビゲートするのだろう。それは自分だけが知っている。自分だけが自分に渡してあげられる。

さあ次はどこへゆくのだろう。みなさんも素敵なナビを駆使して、楽しく生きてゆきましょう。ではまた〜◎