doraの空想茶室 物草庵

日常のなかに、ホッとするひとときを。

a storn story

こんばんは。今日は、部屋のものを一気に出してます、doraです。

突然ですが、ちょっと前からやりたかったことを始めます。

なんでもない一つの石から連想する自由律俳句ならぬ自由律物語。いつものように、飽きたらやめます(笑)散文ですが、よければ読んでってくださいませ◎

それでは今日も素敵な夜をお過ごしくださいね〜!

 

a storn story 1
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まっすぐに線を引いた。
いっぽん。
そのまんま、ぐるりと回った。

ざわざわ
ごつごつ
つるり。

さまざまな触感が、彼の頬を撫でる。
ひげがそよそよと風に揺れる。
凛とした佇まいで、彼はじっとそれを見つめた。

彼は自由に、島を歩き回った。
仲間の近くに戯れるようにいるくせに、一人だけ離れていた。彼は唯一、車も気にせず、堂々と道の真ん中を歩いた唯一のものだった。

暑い日だ。
そんなときには海に行こう。

白い、眩しいほど白い砂浜に足を踏み入れた。
振り返っても、あの気品ある彼はついてこなかった。
いつの間にかいなくなった。

淡く黒い肌に、引かれた線。
今も記憶を閉じ込めたままに、たゆたっている。