doraの空想茶室 物草庵

日常のなかに、ホッとするひとときを。

ふたりのあいだ

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こんばんは。姿勢を正そうと頑張ってます、doraです。

本日は、距離感についてのお話です。みなさん、距離についてどう思いますか?ものともの、人ともの、人と人、その、「あいだ」について―。

私がいいなあと思う距離感は、工藤直子さんのお話。工藤さんの作るお話の中の子はみんなすっごくいいなあと思うのです。それは二人の関係性が、見ているこっちもいいなと思えるからかもしれません。

最近読んだ本では、「だれにあえるかな」(岩崎書店)のライオンとシマウマのお話があります。二人の会話が私は好きなのです。

「じ、じゃおれたち、これから友だちなんだね、しま馬」
「そうともさ。ずっとずっと友だちさ」
「これからは、すきなだけ話ができるんだね」
「そうともさ。すきなだけ、いっぱい話ができるのさ」

この部分だけでは伝わらないかもしれないけれど、二人の会話の距離感がいいなあと思うのです。なんかただ側にいるだけでお互いオッケー、みたいな関係性を感じるのです。あ、私がここにいるだけでいいのね、そしてあなたがいるだけで私は嬉しいよ。そういう行間にある言葉を感じるのです。そして、なにより話をちゃんと聞いてくれるのです。どんなに小さなことでも、うんうん、そうか、とじっと聞いてくれるのです。

いろいろな関係の中で私達は生きていますが、いつも考えているのはその「あいだ」にあるものです。そうして、その「あいだ」の中で私はずっと考えたり、文章を書いたり、好きな人と話したりしているのかもしれません。
工藤直子さんは、私が人と人の「あいだ」に注目している間に、ちょうちょやたんぽぽ、くじらやいるかとおしゃべりしていたのかもしれません。まだ会わぬ工藤さんがそんなふうに話しているのかな、と想像して、こちらもふふふと笑ってしまいます。

そんなふうに、何かと何かの関係性、あいだについて考える時間って楽しいですよ。ぜひご一緒に。それでは、今日も素敵な夜をお過ごしください◎