旅のカケラ―ドイツ・ベルリン2
こんばんは。みなさん、今日は雪がちらつく寒さでしたね、doraです。
昨日から引き続き、ドイツ・ベルリン旅をお届けします。ようやくホテルの最寄り駅まで着いたが、前途多難!?それから一週間の孤独な旅とは―?
第二章 異国の地で感じる孤独が教えてくれたもの
最寄りのバス停にようやく着いた。住所があるから、これでオッケー。もう着いたも同然だ!そう思って、とりあえず声掛けやすそうな女の人をつかまえてみる。
"Excuse me...?I want..."
いつものパターンで、すぐ教えてくれるだろう。そう高をくくってた私が悪かった。女の人は一瞥して、私はわかんない、とばかりに手を振る。続く人たちにも迷惑そうにあしらわれ、ああ、どうしよう…と心折れそうになりながら、それでも聞くしかないからアタックしてみた。スッとジャケットを着こなした、かっこいいジェントルマン2人。あんまりわからなさそうだったが、とりあえず一緒になって探してくれる優しさ。今までが今までだったので、あったかさを感じる。そうして、なんとか教えてもらった道と地図を照らし合わせ、ホテルに到着。ホテル、といってもゲストハウスみたいなところで、建物の2階だった。恐る恐る入って中を覗くと、怖い顔をした黒人男性が受付に座っている。肘をついてジロリと私を見て、なんだ?と面倒くさそうに見ている。
私は予約していたものだ、と伝えると、とりあえずパスポートを渡せと言う。この人に大事なパスポートを渡したくない、と思いつつ、それが決まりだから仕方ない。しぶしぶ渡すと、受付の男は、これがロッカーのキーだと鍵、そして小さい紙に部屋番号を書いたものを渡してくる。
…え、それだけ!?
いろいろ不安になりつつ、とりあえず書かれたナンバーのドミトリールームに入る。カラオケルームみたいに派手なペイント、思いっきり騒ぐ現地の10代と男女がたくさん泊まっていて、ざわざわしている。
私はベットにくるまって、ざわつく音に敏感に耳を澄ませつつ、えらいところに来てしまった…と後悔した。昔なら、無理矢理でもコミュニケーションをとりにいってたけれど、今はその力がない。明日は絶対にホテルを変えるぞ、と決めながらとりあえず眠った。
とはいえ、ベルリンの中心地に近いホテルだったので、歩いて街に出やすいのはありがたかった。公園に差し掛かると、なにやら帽子をかぶった男性が、プレッツェルを刺した自転車とともにやってきて、目の前に止まった。
おお〜!これぞドイツ。それにしても…こんなに大きいの?
顔の大きさの1.5倍ほどある大きさのプレッツェルはプレーンとチーズの二種類が用意されているらしい。歩けば棒にあたる、ならぬ、プレッツェル売りにあたる。ふと見渡せば、プレッツェル売りとそれを買う人々で小さな輪が公園にいくつもできていた。
そんなこんなで、ドイツ語が全く分からないちんぷんかんぷんの私は、なんとなく観光地っぽいところや「地球の歩き方」を頼りに歩き回ってみた。そこで、海外ではじめてと言われるほど、孤独を味わった。今までは、海外に行った後は、むしろ日本との交流を絶っていた。それなのに、今と来たら。あまりにいろいろへこんでしまった。何を楽しめばいいのかわからなくなった。
住むための準備!と思ってドイツに来たはずなのに、これじゃあ何をしているのか分からない。歩いて歩いて、できあいのものを食べる、という繰り返しにも疲れていたし、あまり親切じゃないドイツ人に無理矢理話しかけるのも疲れていた。そうして、言葉も通じない都会にただ一人、立ち尽くしていた…。
私を元気づけてくれたのは、他でもない、日本の友人たちだった。彼らのおかげで、ドイツ旅は開けてきた。偶然ドイツにゆく前に出会った方やドイツ滞在中に声をかけさせてもらった方からの数個の情報、そして、わがままにへこんでいる私へ励ましてくれる人たち。母からも「自分のペースで楽しんだらいいんじゃないのか?」と言われた。
ほんとにこれらの支えがなければドイツ旅を楽しめていたのか分からない。ようやく少しずつドイツ旅が楽しめるようになってきた。
こだわりの生活用品が揃うセレクトショップにも行ったし、素敵な本屋にも足を運んだ。アーバンパーマカルチャーで有名なスポットでランチも食べたし、公園でぼんやりもした。一人になったからこそ、「自分って何が幸せなのか?」って問のシンプルな答えが分かったのだ。
そうこうしているうちに、日本人がいるらしいという場所に行くことになった。今までの旅では絶対に行こうとしなかったような場所だ。今回の旅では、ある意味オアシスみたいなものだ。期待と不安がごちゃまぜになりながら、私はその場所に向かった―。
いかがでしたでしょうか?またまた長めになってしまってごめんなさい。一人孤独な旅は、自分に嫌というほど向き合って、自分に何があれば幸せか、というのが分かる旅でした。次は、仲間と過ごした数日間のお話です。またよければ読んでくださると嬉しいです。
長いお付き合いありがとうございました!あなたも今日は素敵な夜の旅になりますように。